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日記(4月3週目)

4月12日(水)

水曜日のダウンタウン』の30秒ネタ賞レース「30-1グランプリ」を観た。30秒をどう使うかでいえば、個人的には、そいつどいつと天才ピアニストのネタが好きだった。

もちろん「30秒という制限の中で笑わせること」が重要なわけだけど、そいつどいつは「10秒で鮮度が落ちる寿司」「こだわりが強すぎて話が長い大将」という掛け合わせの顛末が見事でグッときてしまった。寿司を躊躇なく投げるさまがまた、大将のこだわりが強すぎるところが伝わってきて良いし、だからこそ面白い。

天才ピアニストは「偶然道で再会した友達が実は『勝訴』を持って裁判所へ向かう途中だった」という設定がまず良いし、何より天才ピアニスト自体の良さが30秒に詰まり過ぎていた。構成がすごすぎる。長くても短くても天才ピアニストの面白さが変わらずに感じられるからすごい。

『水ダウ』が終わってTwitterを観ていたら、ちょうど『推しの子』のアニメの初回放送が始まると書いてあったので、チャンネルをMXに変えた。原作を『少年ジャンプ+』で第1話から読み続けているので、それ以外の事前情報を入れずに見始めた。

原作では、主要キャラクターの感情が大きく動いたときに描写も大きく変えられている。それが躍動感をもった惹きつける描き込みとアニメーションで表現されていて、あまりの迫力と美しさにテレビの前で声をあげてしまった。原作の本質的な良さがアニメとして描かれていて、嬉しくて震えてしまった。しかし長いなと思ったら、90分もあった。最近のアニメはそんなこともあるのか。

考えてみたら、しっかりアニメを観たのはずいぶんひさしぶりだった。ここ数年は話題のアニメに少し触れるくらい。昔は、まずクール頭に全アニメの録画を始めて、ほぼすべて5話までは観ていた。つまらないなと感じても1話や2話で観るのを止めなかったのは、当時(今の事情を知らないが)のアニメは、5話あたりで急展開や大どんでん返しが起きることが多かったから。

今はお笑いばかりを観ているし、お笑い関連の仕事が多いけど、アニメばかり観ていた頃は、アニメ関連の仕事が多かった。なんだかんだ好きなことが常に仕事になっているというか、それしかできないのだと思う。

アニメをひさしぶりに観たらやっぱり良かったし、またいろいろ観よう。

 

4月14日(金)

今週は特に忙しかった。今の会社に入って半年経つけれど、慣れる気配がない。みんなも慣れているフリをしているだけなんだろうか。難しいことが多い。

フジテレビで『オールナイトフジコ』が始まった。名前のとおり懐かしの『オールナイトフジ』シリーズ。メインMCは佐久間宣行さんで、その横には、さらば森田さん&オズワルド伊藤さん。そしてフジコーズ(番組内ではフジコちゃんとしか呼ばれてなかったが)と呼ばれる女子大生たち。

全盛期のフジテレビのコンテンツを令和になんとかやろうとしている。私は自分の青春時代のフジテレビを彷彿とさせる懐かしさを感じて、どうしても刺さってしまう部分があるけど、誰をターゲットにしているんだろうか? 本当にこれ、毎週生放送するのか?

ABEMAの勢いやYouTubeの人気コンテンツなどから「結局みんなこういうのが好きでしょう」みたいな狙いをもってやっているのか、今もテレビをメインのエンタメとしているかつての『オールナイトフジ』視聴者層あたりにしっかり刺さることを目的としているのか、少なくとも今の時代にテレビで流すには旧世代的価値観全開でなかなか大変なコンテンツばかりだから、賛否両論の否は多くなるかもしれない。

ただ思うのは、こういう価値観も、もちろん異なる価値観を持った人のそれをおびやかさないことを前提に、アリな世界だといいなとは思う。

 

4月15日(土)

雨の日はしんどい。決まって、風邪のひき始めみたいになる。軽い筋肉痛みたいに体がこわばる。身も心も重だるくなる。しんどい。

どうにも雨が嫌いなので、最近、少しでも気分を上げるためにレインブーツを新調した。オールスターの810s(エイトテンス)のもの。多用途作業用ゴム長靴をベースとしていて、無骨な感じだけど、いろんな服に合わせやすそうなデザイン。とても私好みで良い。しかし、勿体無い気がしてまだ履けていない。意味がない。

原稿は明日やるとして、買ったのにやってなかった『北斗が如く』をプレイ。名前のとおり『龍が如く』のチームが作った『北斗の拳』のゲーム。出たのは2018年……え、5年前?

先月あたりから時間を見つけては少しずつ進めてきた。私自身『北斗の拳』は未履修だけど、ふんわりとした知識でも問題はない(し、オリジナルキャラや設定が多い)。しかし、どれだけストーリーを進めてもイマイチハマれない。ハマれないまま最終章まできてしまった。

そもそも私は「龍が如くスタジオ」が作るゲームがとにかく好きで、『北斗が如く』にも同じようにハマれると思ったのだけど、やっぱりIPものは大変だよね。

龍が如くシリーズの生みの親・名越稔洋さんはゲームのドラマ性を特に大事にしながら、そのドラマ性がゲーム性とのバランスを損なわない意識も強い人で、それはやっぱり完全オリジナル作品でこそ担保できるというか、しやすいんだろうなと思った。『北斗が如く』はどうしてもやっぱり『北斗の拳』だから、ベースにある原作の世界観に引っ張られてしまう。『北斗の拳』ファンも大切にしなきゃだし、それはそう。

最近出た『龍が如く 維新!極』もそうで、限りなくオリジナルではあるのだけど、ベースに「新撰組」がある物語だからなのか、ハマれない。あと、「極」は『龍が如く』シリーズのリメイク作品のことなのだけど、1と2の極はあんなに目新しさがあったのに、維新は追加要素はあれど目新しさはなかった。そもそも1と2はPS2からのリメイクだから大きく変えやすいけど、維新はそもそも最初からPS4で出ているから、あんまり変えようがないのもわかる。なんで順当に3の極じゃなかったんだろう……3の極をやりたい。

 

4月16日(日)

今日も強めの雨。しんどい。音からして、たぶん雹もちょっと降ってるな。最悪である。しかし原稿を書かないと。

そう思いながら、コーチェラの配信でBLACKPINKを観た。コーチェラは規模がバカデカくて、パフォーマンスもド派手で迫力満点で、そこに立つアーティストの魅力も爆発的に感じられてすごい。海外のフェスには興味があるけど、行く勇気はなかなか起きない。誰か慣れている人にアテンドしてもらいたい。

原稿を書き始めた。好きな人ふたりの対談構成で楽しい。少し前まで、自分は好奇心旺盛で、だいたいのことに興味を持って楽しめる人間だと思っていたのだけど、そんなこと全然なかった。自分が面白いと思う人と面白いことをやること以外に全然興味がない。興味がないことをやってみたところで、実際、全然期待に応えられない。これは卑下してるとか落ち込んでるとかじゃなくて、前者だけできるようにやっていくぞという気持ちの話。

原稿を書きながら『あののオールナイトニッポン0(ZERO)』を聴く。冒頭から、レギュラー放送初回を振り返って「バカがやるトランプの大喜利の切り方をしてる。後半しんどいと思うぞ、いい手があるからってバンバン切る親戚の子供みたいなプレイング」という発言。今度佐久間(宣行)さんとトークショーやるときのことを考えた結果「僕だけのエンタメになってください」と告られるかもと言い出す。あまりにパワーが強すぎる。なんなんだ、あのちゃん。言葉の強さと話の組み立て方があまりにも最高すぎる。毎週、裏に水ダウがいるのか? いや、これがそもそもあのちゃんなんだろうな。カッケェ……。

0時過ぎに原稿を書き終えたので、録画しておいた『だが、情熱はある。』を観る。『ブラッシュアップライフ』では出番が少ないにもかかわらず視聴者に強い印象を残した加藤役・宮下雄也さんが出ていた。今回は山ちゃんが大学時代を過ごした学生寮の寮長・米原先輩役。これがまた非常に良かった。まだ観ていない人のために少し伏せるが、山ちゃんに対して常に優しく、時に厳しく接する姿があまりに素晴らしく、卒業して寮を出ていく瞬間まで愛と情熱に溢れていて、その姿にグッときて気がついたら私は泣いていた。原作(山里亮太『天才はあきらめた』)での先輩の話がどんなものだったか忘れてしまっていたので、読み直そうと思う。というか第2話、演出も脚本も前回に増してかなり惹きつけられる。完結する頃には涙腺が爆発してしまうかもしれない。